悩み・つまずき
瞑想で雑念が消えない…は大丈夫。考えごととの付き合い方と5つのコツ
「瞑想しようと座ったのに、仕事のことや明日の予定ばかり浮かんでくる」「頭を空っぽにできない」。瞑想を始めた方の多くが、同じ悩みを持っています。
先にお伝えしたいのは、雑念が出るのは、失敗ではないということです。
雑念は「出てくるもの」
私たちの頭は、何もしていないときでも、次から次へと考えごとを生み出しています。座って静かにすると、ふだんは気づかなかったその流れが、はっきり見えるようになります。
つまり、雑念に気づけたということは、それだけ自分の心の動きを見られるようになったということでもあります。
瞑想の目的は「無になる」ことではない
「瞑想=頭を空っぽにすること」と思っていると、雑念が出るたびに「できていない」と感じてしまいます。
多くの瞑想では、考えをなくすことよりも、
- 考えごとに流されていたと気づく
- 責めずに、また呼吸に戻る
この「気づいて、戻る」をくり返すことそのものを練習と考えます。戻るたびに、心の筋トレをしているようなものです。
雑念が浮かんだときの5つのコツ
コツ1:「考えていたな」と気づくだけにする
雑念を追い払おうとしなくて大丈夫です。「あ、考えていたな」と気づいたら、それで十分。あとは呼吸に注意を戻します。
コツ2:心の中で名前をつける(ラベリング)
浮かんだ考えに「仕事」「予定」「心配」などと短く名前をつけて、そっと手放す方法です。考えの中身に入りこまず、少し離れたところから見られるようになります。
コツ3:呼吸を数える
吐く息に合わせて1から10まで数え、わからなくなったら1に戻る「数息観(すそくかん)」は、雑念が多い人ほど助けになります。やり方は数息観のやり方をどうぞ。
コツ4:体の感覚に注意を向ける
呼吸に集中しにくいときは、お尻が床に触れている感覚、手の重さ、空気の温度など、体の感覚に注意を向けるのもおすすめです。
コツ5:時間を短くする
雑念にふり回されて疲れてしまうなら、5分だけにしてみましょう。短い時間を気持ちよく終えるほうが、続けやすくなります。
やってしまいがちなこと
- 雑念を力ずくで止めようとする → かえって気になってしまいます
- 雑念が出た自分を責める → 責める考えも、また雑念になります
- 「うまくできた・できなかった」で評価する → 毎回ちがうのが自然です
坐禅ではどう考える?
坐禅でも、考えが浮かぶこと自体は自然なこととされています。浮かんできた思いを追いかけず、とらわれず、また姿勢と呼吸に戻る。坐禅の指導では、そんなふうに教えられることが多いです。
坐禅のくわしいやり方は坐禅のやり方、瞑想との関係は坐禅と瞑想のちがいで紹介しています。
家で集中しにくいなら、場所を変えてみる
家だと、スマホの通知、家事、生活音など、雑念のきっかけがたくさんあります。ときにはお寺の本堂のような、ふだんと切りはなされた静かな場所で座ってみると、驚くほど落ち着けることがあります。
よくある質問
雑念が多いのは、瞑想に向いていないからですか?
いいえ。雑念が多いと感じるのは、それだけ心の動きに気づけているということです。向き不向きではなく、慣れの問題です。
何回も呼吸に戻るのは、失敗ではないですか?
失敗ではありません。戻るたびに、注意を自分で選び直す練習ができています。それこそが瞑想の中身です。
雑念がまったく出なくなる日は来ますか?
まったく出なくなることを目指す必要はありません。続けるうちに、雑念に気づくのが早くなったり、引きずられにくくなったりする、と感じる人は多いです。
いやな考えばかり浮かんでつらいときは?
無理に続けなくて大丈夫です。目を開けて、周りの音や景色に注意を向けたり、短い時間で終えたりしてください。つらさが続くときは、信頼できる人や専門家に相談することも大切です。
まとめ
雑念は消すものではなく、気づいて、戻るためのきっかけです。ラベリング、数息観、体の感覚、短い時間。自分に合う方法で、ゆっくり続けてみてください。