瞑想・坐禅の基本

写経のやり方|初心者向けに道具・手順・般若心経を書くコツを解説

お経を一文字ずつ書き写す「写経(しゃきょう)」。坐禅と並んで、お寺で体験できる代表的な行のひとつです。「字に自信がないけれど大丈夫?」という方も多いのですが、上手に書くことは目的ではありません。

この記事では、はじめての方向けに写経のやり方をまとめました。

写経とは

写経は、もともとお経を広めるために書き写したことが始まりとされます。いまでは、一文字ずつ心をこめて書くことで、気持ちを静める時間として親しまれています。

書いている間は、自然と目の前の一文字に意識が集まります。「書く瞑想」と言われることもあります。

どのお経を書く?

はじめての方がよく書くのは、般若心経(はんにゃしんぎょう)です。本文はおよそ260字ほどと短く、お寺の写経体験でも多く使われています。

宗派やお寺によっては、別のお経や、短い言葉(写仏や一文字写経など)を用意しているところもあります。

用意するもの

道具 ポイント
写経用紙(お手本) 薄い紙の下にお手本を敷いて、なぞって書けるものが便利
筆・筆ペン はじめてなら筆ペンでも十分
墨・硯 本格的に書くなら。墨をする時間も心を整える時間に
下敷き・文鎮 紙がずれないように

お寺の写経体験では、道具一式が用意されていることがほとんどです。

写経のやり方(手順)

1. 手を清め、姿勢を整える

書く前に手を洗い、背すじをのばして座ります。お寺によっては、塗香(ずこう)というお香を手に塗って身を清めることもあります。

2. 合掌して心を落ち着ける

書き始める前に合掌し、深呼吸をひとつ。気持ちが落ち着いてから筆を持ちます。

3. お手本をなぞって、一文字ずつ書く

お手本の上に用紙を重ね、一文字ずつていねいになぞります。

  • 速さは気にしない。一画一画をゆっくり
  • 字の上手・下手は気にしない
  • まちがえても、消したり塗りつぶしたりせず、そのまま続けるのが一般的です(扱いはお寺の指示に従いましょう)

4. 願いごと・日付・名前を書く

お経を書き終えたら、最後に願いごとや日付、名前を書くことが多いです。書く場所や書き方は、用紙やお寺の案内に従ってください。

5. 合掌して終える

書き終えたら、もう一度合掌します。お寺で書いた写経は、そのお寺に納めること(納経)ができる場合もあります。

どのくらい時間がかかる?

般若心経を書く場合、1時間前後かかる方が多いです。はじめての方は、もう少しかかってもまったく問題ありません。お寺の写経体験では、説明を含めて1〜2時間ほどの枠になっていることが多いようです。

上手に書けなくて大丈夫

写経は、きれいな字を書く練習ではありません。大切なのは、一文字ずつに心をこめる時間です。字が曲がっても、はみ出しても、それがその日の自分の字です。

お寺の写経体験で知っておきたいこと

  • 服装は、正座やあぐらで座りやすいものがおすすめです(服装と持ちものも参考に)
  • 書いている間は静かに。スマホは音の出ない設定に
  • 机に向かう写経のほか、椅子席を用意しているお寺もあります
  • 作法はお寺によってちがうので、当日の案内に従いましょう

お寺でのふるまいははじめてのお寺のマナーにまとめています。

よくある質問

写経は家でやってもいいですか?

もちろん大丈夫です。写経用紙と筆ペンがあれば、家でも始められます。お手本つきの写経セットも市販されています。

字を間違えたらどうすればいいですか?

消さずに、そのまま続けて書くのが一般的です。間違えた字の横に印をつけるなど、お寺によって扱いが決まっていることもあるので、案内に従いましょう。

筆ペンでもいいですか?

はい。はじめての方は筆ペンで十分です。慣れてきたら、墨と筆で書くのもおすすめです。

書いた写経はどうすればいいですか?

お寺で書いた場合は、そのお寺に納められることがあります。家で書いたものは、手元に大切に保管したり、写経を受け付けているお寺に納めたりする方もいます。

まとめ

写経は、手を清め、合掌し、一文字ずつなぞり、最後にまた合掌する。それだけのシンプルな行です。上手に書く必要はありません。静かな時間を味わうつもりで、気軽に始めてみてください。坐禅と組み合わせて体験できるお寺もあります。